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なぞなぞ第六問解答 [イェルクッシェ]

「第六問解答」

 皆がきょろきょろしながらいろいろ考えたり意見を言ったりしているときでした。

 「ねぇ、行かないの?」
聞いた事のない声でした。
 背後からのそれにノドがわっと声を上げて振り返るとそこには黄色のミミマキムクネがくるくるお耳をいじりながらこちらを見つめていました。

 「誰です君は?」
 「ジル?」
彼女はかすかに小首を傾げました
 「ジルはジルなのの」

 カシムは誰かの知り合いかとリヴリーを見回しましたが皆、興味津々のお顔でしたので初対面だなと思いました。
 「ジルはジルコーニヤて言うの。」
 言葉が終わるか終わらないうちに元気良い声が響きました。
 「僕、イェルクッシェ!元気いっぱいのトネビだよ!」
 「トビネでしょ?私はでぴぴ。はじめまして。」
 「僕はノ・・」
 「僕ポイトコナって言うんだ。君、道知っているの?」
 「・・ドです・・て、え?」ノ
 ドとポイトコナは重なってしまいました。
 「改めて、僕はノド、彼はカシムです。」
 カシムははじめましてと会釈しました。

 ジルコーニヤは皆を見回してくすっと笑いました。
 「ジル、珍しい?」

 今度はカシムが言いました。
 「君は正しい道を知っているようだね。教えてくれるかい?」
 ジルコーニヤは首を振りました。
 「ジルここに来るのは初めて。いつもこっそりお散歩してたの。でも橋渡れなくて、先に行ってみたいなって思ってたら皆が渡っていったの。だから後を付いてきたの。渡れて良かったの。」
 そうにっこりしてもう一度お耳を揺らしました。

 「でも皆ここで止まってるの。」
 カシムは言いました。
 「僕達はどちらに行くべきか思案しているんだ。」

 するとジルコーニヤはすっと指を伸ばしました。
 「こっち。」
 その指につられ皆がその方向を見ました。それは右側の怪しい木々が茂る道でした。
するとノドはアッといいました。
 「そうか!正しい道は『right way』とも言います、そしてそれは右の道という意味でもあります!」


 (正しい道とは『righat way』で右の道でした。)


 でぴぴはやられたとばかり額に手を当てました。
 ポイトコナはぴょんぴょん飛び回り「偉いなぁ!偉いなぁ!」とはしゃぎました。
 「そっか?そっちに行かなくちゃ行けないんだね。」
 イェルクッシェは残念そうに言いました。
 「どうしたの?イェルクッシェ君?」
 ポイトコナがお顔を覗きこむとイェルクッシェはだってさと言いました。
 「草の中に行く道のほうが面白そうだなぁって思ったの…」
 「そうだね!面白そうだ!」
 ポイトコナが言った時、でぴぴが二匹の首をつまんで右の道に向けました。
 「わざわざ危険のありそうな所に行かないの。いい?王様が大事なんですからね?」
 イェルクッシェとポイトコナは顔を見合わせると納得したように揃ってでぴぴにうんと頷きました。


2009-10-19 00:59  nice!(6)  コメント(4)  トラックバック(0) 
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コメント 4

takehiko

ノド:ジルさんはお答え早かったねぇ!
僕がうんと考えている内に、解ってしまうんだもの。
でもホントは僕も草の中の道の冒険もしてみたかったんだ^^

…今度はこっそり行ってみようね!^^
王様が先だもんねっ!

by takehiko (2009-10-19 23:44) 

xephon

イェルクッシェ:草の中に不思議なものや変わった虫がいたかもしれないもんねぇ!

今度はないしょで三人で行って見ようね!僕お菓子もって行くんだー!
by xephon (2009-10-20 01:35) 

livly-cu

こんばんは。ご訪問、沢山のnice・コメントありがとうございます。
イェルクッシェくん一行、これからどうなるのか楽しみです。
イェルクッシェくん、今度はおやつも持っていくのね(^◇^)

by livly-cu (2009-10-20 01:49) 

xephon

livly-cuさんこんばんは。
コメントありがとうございます。

イェルクッシェは実はいつもよくわからないものを隠し持っています。

お菓子であるときもあればセミの抜け殻の足だったり、なんだかよくわからない基準です・・w

by xephon (2009-10-21 00:30) 

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