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Scene”Retreat” [仮面ライダー]

 目の前で倒れた蝙蝠の姿と、踏み砕かれた血清であろうバイアルを目撃し、香川は苦渋の判断を下さなくてはならなくなった。

 もう一度血清を手に入れることなどできないであろう。ここに長居は無用である。
 結果的に単身で基地の深部に取り残されてしまった香川は完全に封鎖されてしまう前に脱出しなくてはならなくなった。

 アジト内に明るかった蝙蝠が倒れてしまった今、状況は決して良いとはいえない。この部屋を出ようとも外には押し寄せるガードが待っていないとも限らない。

 香川以外にも侵入者があったようであることが不幸中の幸いかもしれない。
 誰かはわからないがその侵入者が敵の注意をできうる限りひきつけてくれたのなら脱出の難易度もいくらか下がるというものだ。

 「さて、お客様、友人はもう休んでしまいました。お相手は私がいたしましょうね。」

 蠍が香川に剣を向ける。
 その切っ先がまだ自分に向ききらぬ前に香川の銃口は火を噴いていた。
 蠍の胸に着弾した光弾はそこで炸裂し、皮膚を弾き飛ばし体液を巻き上げたが、蠍は身じろぎもせずに間合いをつめてきた。

 香川も間を取るように下がりながら撃ったが蠍の踏み込みの方が速い。
 銃を跳ね上げるように振られた剣がバレル部分を軽く叩いたが、香川は予期していてそれをすいと流す。
 そして装甲の硬さに物を言わせて強引に敵の水月に拳を見舞った。
 
 剣で受け止めようとした蠍であったが、ハードウェアシステムの装甲は細身の剣などでたやすく傷つくものではない。
 よほどの力や速さで切り付けない限り深刻なダメージは与えられないのだ。

 香川の拳に跳ね飛ばされ、蠍は数メートル先で転がった。

 「うぐ・・ さすがにまともに受けていいものではありませんね。」

 しかし敵もさるもの、銃撃で受けたはずの傷が早くも癒え始めている。

 「アウォークってのはつくづく化物だな。お前も頭半分とっかえて生きていられる口か。」

 それを聞くと蠍はかぶりを振って大げさに首をすくめた。

 「そんなことして生きていられますか。そんな美意識の欠けた状態になったらこの剣で我が胸を貫きますよ。それに化物とは侵害です。進んだ人類と言ってもらいましょうか。」
 「人間を捨てておいて進んだもあるものか。」
 「しがみついているのもどうかとも思いますけどね。」

 蠍が立ちあがろうとすると香川は再び激しく発砲した。
 手足や尾を活用し、器用に転がった蠍が次に対して身構えた時、香川は入り口の外に消えていた。

 すぐさまその後を追おうとした蠍がそこから顔を出した時、激しい爆風に焼かれ再び部屋の中に叩き込まれる羽目になった。

 蠍を焦がした爆発は、密閉された施設内の廊下に強烈な衝撃波を生み、押し寄せていた戦闘要員と香川を派手に吹き飛ばした。
 閉鎖空間で指向性を増した爆風を受けた者たちはほぼ息絶えていたが、ハードテクスチャモードの香川はすぐに立ち上がり出口へ繋がるルートをバイザー内に表示させながら走った。

 爆風の衝撃波をまともに受けなかった通路ではスプリンクラーが作動し、そこからまだ無傷の敵が次々現れた。

 激しい銃撃の嵐を全身に浴びながら香川はそのままそこに走り、その全員を強引に押しのけた。
 進行方向と後方の隔壁が下りてきたが、プラズマジェットで斬り飛ばす。
 勢いを止めずに進むと角を曲がって出た広い通路で、幅いっぱいに陣取る戦車のような武装が香川を攻撃してきた。
 銃で応戦したが敵の装甲を通らない。
 香川はカートリッジを取り出し、『モードB』と告げた。そしてそれを敵に放ると元の通路に身を隠す。蠍の追跡を振り切るのに使ったのと同じ手だ。
 敵に届いた辺りで作動を承認する信号を出すとカートリッジは閃光を発し大爆発を起こした。
 爆風が通路を走った後、気圧の下がった爆心点に再び風が流れ込む。そこに立っている者はいなかった。

 「テロリスト相手とはいえ、なぁ香川さんよ、お前は蝙蝠より善良だって言えるのか?」

 香川は一人も殺していない通り魔と自分を比べて自嘲した。

―――――――

 基地入り口に現れた侵入者を撃退せんと、内部から増員が次々と送り込まれてくるが、たった一人の敵はいまだ息を切らす様子もなく健在だった。

 地上から、階上から、取り囲むように銃弾は降り注ぐのだがそれらを見事にかいくぐり、また様々なものを盾に動きまわる。
 味方が多いだけに基地側も攻撃をためらう面もないわけではなかったが、それでも防衛側にだけ犠牲者が出続けているのは驚愕に値した。

 なぜArtsがこの基地を目指してきたのはは不明だが明らかに敵対的である以上中に入れるわけにはいかない。
 丸刈り男とタンクトップは並んで基地正面入り口の前に立ち、今やその姿を巨大な蟷螂と思しきものと直立したカメレオンに変えていた。

 いつまでたってもらちがあかない事に蟷螂はいったん攻撃をやめさせた。被弾させたところで効果があるかどうかさえ分からない。

 銃撃が止んだ瞬間白銀の戦士はニ体のアウォークに疾走した。
 拝む様な姿勢でたたずむ蟷螂とやや前傾姿勢で長い鞭を構えるカメレオン。
 ニ体の間合いにさしかかる刹那、青い残像が揺らめいて消えた。
 破裂音が轟き、アウォークの背後のシャッターに深い足跡が付いていたが、Artsはエントランス中央まで下がっていた。

 破裂音はニ体のアウォークの繰り出す音速を超えた攻撃速度によるソニックブームだ。
 Artsが侵入に成功できない理由。それはこのニ体がニ体とも恐るべき速さの攻撃を繰り出すからである。
 今の攻撃も初撃を避け、衝撃波が伝わる前に後方を抜けようと空色に変わったのだが、彼らの反応は素早く、すぐさま後方に第二撃を振るってきた。Artsは壁を蹴って離れるしかなかったのである。

 自然界においても蟷螂もカメレオンも止まった姿勢から一瞬で獲物を捉える事に優れそれに適した体のつくりをしている。事に蟷螂などは正面から敵わない様な相手でも自分の土俵に持ち込んだ場合は驚く事に蛇でさえ獲物にする。
 それらがアウォークならば居合の達人の様なものだ。

 「我らの攻撃をかわした事実さえ称賛に値するのに、まさか一度にニ撃もかわすとは…なるほどArtsとはこう言うものか。」
 「よぉArts、お前ここに何しに来たんだよ。」

 Artsはアイコンを並べた。そしてそこから銃を取り出しながら答える。

 「蠍を出せ。」
 
 蟷螂は再び拝むような構えを取りながら言う。

 「ほう、蠍をやったのはお前だったのか。」
 「止めを刺したくて来たってかい。」

 カメレオンも鞭を構えた。

 Artsが発砲するとニ体はそれらをことごとく弾き返した。
 そして何事もなかったかのように再び構える。

 「スキル。」
 
 Artsの前に再びアイコンが並ぶ。
 グレーのひとつに触れたがアイコンは反応しなかった。
 この間アウォークは攻めてこようとはしなかった。
 同じ位置に陣取り、そこから離れようとしない。待ちのスタイルの彼らが門番をするのは至極適した配置なのだろう。

 睨み合った両者が、まさに相手の次手を感じ取った時、それは起こった。

 アウォーク達の背後のシャッターが鈍い音を響かせてひしゃげ、次の瞬間ほとばしる輝きが伸びたかと思うと重々しい音をた立てその場に転がったのだ。

 振り返るニ体の頭を越え、Artsが飛びこむのと逆に青い光沢の人影が飛び出してくるのは同時であった。

 「仮面ライダー…?」

 視界の端にその姿を捉えた香川であったが、正面でまさに攻撃を繰り出そうとする敵がすぐ目にはいった。

 重い合成素材の鞭と音よりも早い鎌が香川を再び施設内に弾き飛ばした。
だが倒れることなく相手を見据える。

 「こいつはこいつはEAGLEのお兄さんじゃないか。」
 「チ、手ごたえはあったのに涼しい顔なのが気にいらねぇ。」

 香川は答えずカートリッジを装填する。

 「P JET Cha…」
 「Pジェット!」 
 「Action」

 腕にそって伸びる輝きをニ体のアウォークは直感的に回避したが、香川はそこの狙ってニ体の間を突破していた。

 アウォークはすぐさま香川の背面に各々の武器を放ったが、ハードテクスチャはそれを弾き、香川はその勢いのまま跳んだ。
 敵の間合いから出ると厚い装甲ははがされるかのように消え失せ、細身になった青い影は蝙蝠が乗ってきていたバイクに取り付いた。

 「逃がすな!」

 エントランスにいた戦闘要員が一斉に銃撃を始めるが、香川は意に介さずエンジン始動のコールをし、稲妻のようにその場を後にした。

 「施設内に侵入者。セクション7で応戦中。3セクション以内の戦闘可能なアウォークはただちに集合せよ。敵はArtsを使用していると思われる。繰り返す、Arts使用と思われる。」

 響き渡るアナウンスに蝙蝠もカメレオンも歯ぎしりしながら踵を返した。

――――――――

 内部に侵入してみればそこはかなり荒らされた後だった。
 あのハードウェアシステムがどこを通ってきたのか明白である。しかしまだまだ戦力は残っているようだ。
 人と呼ぶにはためらわれる者達が行く手を遮るように現れるからである。
 しかしそれらはまだ完成されていないのだろうか、かつて戦った蜘蛛のような巨躯ではなかったし、蠍のような早さもなく腕力も劣るように思えた。

 「蠍はどこだ!」

 自分を取り囲み、仕留めようとする敵の動きとは別に、Artsは施設全体に慌ただしさを感じ取っていた。
 自分より先に侵入していた彼がここを嗅ぎつけ、そして逃がした事でもう秘密の施設としての機能を失っている。
 ここを破棄するのは当然の選択だろう。

 ハードウェアシステムがなぜここに来ていたか不明だが彼は手ぶらで出てきた。それがArtsには気に入らなかった。

 長く伸びた爪を振立てて襲い来る敵を二人三人といなし、回し蹴りで集団にぶつけ通路を開くと道標もないまま奥に走る。

 暴れていれば蠍は現れるかもしれない。あるいは重要人物たちと撤収してしまうだろうか。少しでも可能性があるとするならそれは深部に行く事だろう。

 
 飛びかかってきた三体を一蹴しその回転のまま逆の蹴りで第二波を壁に打ち付ける。奥から機銃を持った男がそれを乱射してきたがArtsにはこの人が三人並べる通路はその射線をかいくぐるに充分なスペースだった。
 めまぐるしくも流れるような動きを繰り返して間を詰めるとその銃口を握りつぶす。
 背後に迫った不完全なアウォークに振り返らずバックブローを決めると、その体が崩れる前に逆手に喉を掴み、そのまま前方に投げつけた。
 宙を舞う敵の体の影になるように自分も跳び、姿を見失なって狼狽する残りの銃撃部隊にアウォークごとタックルする。
 通路を塞いでいた者達が崩れるや否やArtsはさらに奥に走った。

 追手が来ないと感じた時、背後と前方の隔壁が閉じた。そして気体の移動する音が始まる。
 腐食性のガスでも封入しているのかと考えたが、どうやらそうではないと気付く。
 壁や自らの体に細かい粒子が付着し始めたからだ。何かしらの樹脂による接着剤か硬化剤を噴霧しているのだろう。動きを封じ込めようというトラップだ。
 今この区画を仕切っている隔壁を突破したとして、同じトラップが次やその次の区画でも働いていたら総て抜け出すまでに動きを封じられないとも限らない。
 前方、後方、左右、天井、床を見まわした後Artsは片膝をついた。

 「スキル」

 並んだアイコンの一つに腕を突っ込みそのまま床に触れる。

 「Collapse」
 「Action」

 床に水面のように静かな波紋が広がった後、一面が砂のように崩れ階下への大穴が広がりArtsはそこに飛び込んだ。


――――――――

 バイクを飛ばす香川を追ってくるものはなかった。
 暗闇の長いトンネルを逃走する香川だったが、セキュリティのほとんどは沈黙し、攻撃してくることはなかった。このまま走らせれば来る時に入った秘密の出入り口から脱出できるだろう。

 バイクを走らせながら香川は何度か悪態をついていた。
 あの基地は放棄されるだろう。何もかも抹消され、手掛かりは残らないだろう。
 もし応援を呼べていたら制圧できただろうか。何かしら新たな情報を得る事も出来たかもしれない。

 自分は一体何をしに行ったのだ。目的の血清を手に入れる事も出来ず、蝙蝠も捕えるどころか死なせる事になった。
 悪の出城を潰したと言えば言い訳になる?そんな事は香川の苛立ちに拍車をかけるだけだった。

 少女を助けるために危険な賭けをして命を散らした蝙蝠。 誰一人殺さなかった通り魔。
 ただのこのこ彼について行き、ただそこに居ただけで何もせず逃げてきただけの自分。
 いったいどの面下げて病院に行けようか。

 もちろん香川は何とかするなどとは由佳里にも恵美にも言っていない。
 由佳里が明日の朝、目を覚まさなかったとしてもそれは香川のせいではない。
 例えそうでもそう思ってしまう自分が一層腹立たしかった。

 何もかもが香川の癇に障った。
 蝙蝠の身を守った由佳里も、ヒーローと呼ぶ恵美も、アウォークの癖にねじ曲がった正義を振りかざす蝙蝠自身も、逃げてきた自分とは逆に乗り込んでいった仮面ライダーも、そして何より無能な自分自身が。

 トンネルの出入り口と思しき所にさしかかった時、前方に門番らしきアウォークがニ体立ちはだかっているのが見えた。当然シャッターも閉じている。

 「モードB」

 カートリッジを取り出し思い切り放る。
 ハードウェアシステムの力で投げられたそれは弾丸のような速さで進み、そして信号を受け付けた。

 人気のない夜の山奥の道に突如爆発が起こり山肌に大穴があいた。
 もうもうと立ち上る砂ぼこりの中から飛び出した大型バイクに乗った甲冑のような男が離れた所からそこを振り返ると、小さなものを放ろうとしたがそれを思いとどまり、闇の中ふもとに向けて走り出した。

 入口を土砂で崩した所でメリットは何もない。
 それなら少しでも調査できる状態にしておいた方がいいだろう。
 民間人が入らないように警察にでも報告しておけばいい。


――――――――

 基地内の深部と思われる方に見当をつけてArtsは駆けていた。
 まだ未完のアウォークと思われる敵が何対か現れたが適当にあしらって退ける。進むに従い警備はどんどん手薄になっていった。それは退避行動が完了しつつあるという事なのだろう。
 Artsとしては何もかも持っていかれては具合がよくなかった。
  
 戦闘の傷跡が残る通路を進むと損傷の激しい地点に出くわした。
 さらに進むと床や壁面、天井までもの化粧版はすっかりはじけ飛びコンクリートや配管が露出している。この近くが爆心点だったのだろう。
 厚いコンクリートの壁が衝撃波にやられてひしゃげ、面した部屋の中が見えている。

 と、Artsはそこに焼け焦げた異形の姿を垣間見た。
 部屋の入口にまで行ってみるとそれが見るも無残な蠍である事が見て取れた。

 Artsがその事実にかすかな動揺を覚えた時、聞き覚えのある破裂音が通路内に響いた。

 「追いついたぞ。」

 カメレオンがもう一度鞭をふるい舌なめずりをした。その後ろに蟷螂もいる。
 基地内に明るい彼らが妨害にあいながら進んでいたAtrsに追い付くのも無理はない事だった。

 Artsは敵に向き直り、間を詰めてくる相手に構えをとった。

 「この狭さならそうそうかわせないぜ。Artsさんよ。」

 カメレオンの言葉を意に介さずArtsは逆に質問する。

 「蠍は、他にもいるのか。」
 「何を言っているんだ?そんなに止めを刺したいのかよ!」

 破裂音がArtsのいた辺りに響く。
 そこから下がったところにいたArtsはアイコンを並べていた。
 その中から得物を引き抜きながら第二撃を退いてかわす。

 鞭が引くや否や蟷螂が一気に間を詰めてきた。
 脅威になるようなスピードではないが、それを縫ってカメレオンの鞭が来るのを警戒し、その間合いの外に出ながら鎌を両側に刃の付いた薙刀の真ん中で受ける。

 「この狭い中で長獲物かよ!」

 別の鎌の一撃を避け、さらに退くArts。
 さすがにニ体を狭い通路で相手するのは不利だと、広い個所を求めさらに跳び退る。

 「いいだろう、乗ってやる!」

 Artsを追って蟷螂とカメレオンは走った。

 施設が轟音に揺れる。
 明らかに爆発があった影響だ。どうやら撤退はほぼ完了し、施設を破壊しようというのだろう。

 「始まったな。」
 「じゃぁ急いで片づけなくては。」

 蟷螂とカメレオンが言い交わす。

 敵に背を向けずに通路を進むArtsにまだ残っていたオートタレットが砲撃する。
 その銃弾を薙刀一閃弾き、跳びかかってきた蟷螂の下をスライディングで抜けるとカメレオンの鞭がまさに振り下ろされていた。
 辛くも掲げた得物の柄に絡まったそれであったが、その重量と、スピードに乗った圧力でずんとArtsの動きを止める。
 だがArtsはそのまま薙刀を振り、鞭を自らからめとりカメレオンのバランスを崩す。
 その回転を利用し中国拳法の足技さながらに仰向けの状態から立ち上がり、丁度振り返ったばかりの蟷螂の顔面に踵をめり込ませた。

 不意打ちを受けた蟷螂が仰け反っている時、カメレオンが鞭を強く引きArtsの薙刀をはがそうとするが、すいと回されたそれは絡まった敵の武器をあっさりと離し、肩透かしを食らわせる。
 力いっぱい引きもどしたカメレオンは当然後方にテンションがかかりそこに付け入る隙を生む。
 すでに空中に舞っていたArtsは宙空でニ回転し、狙い通りはカメレオンの頭に踵を埋めた。
 そしてそのままそれを足場に逆回転し顎に膝を決める。
 
 たまらずうずくまるカメレオンをよそに、Artsは体勢を立て直した蟷螂に向く。

 「馬鹿だなお前は。俺達に挟まれたんじゃ、どこにも逃げられないだろう。追わなくていい状況で俺達がしくじると思うか?」

 拝むような構えをとる蟷螂に隙は見えなかった。
 待つスタイルの彼らに最も得意な状況を結果的に与えてしまったのだ。

 後方でむくりとカメレオンが体を起こす。その眼には殺意がぎらついていた。

 施設内では次々と爆発音が轟いていた。


2011-05-03 13:52  nice!(1)  コメント(2)  トラックバック(0) 
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コメント 2

takehiko

ようやく香川さんが単独で脱出成功しましたね!
折角のご活躍ですのに、重い後悔が付きまとっているのは
せめて血清だけでも、という心の現れでしょうか。

新しい怪人のカマキリとカメレオン、
未だなぞだらけのArts。
それらがどう味付けされて、美味しく料理されるか。
由香里さんはどうなってしまうのか。

相変わらずの小気味よいテンポの戦闘シーンに
思わず知らず読み急ぐのを抑えて、抑えて・・・。

続きを~続きを~w
by takehiko (2011-05-04 06:58) 

xephon

takehikoさんコメントありがとうございます。
唯一の読者さんで実にありがたい事ですありがたい事です。

by xephon (2011-05-04 16:26) 

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