なぞなぞ第四問解答 [イェルクッシェ]
三匹はそれぞれの仕草であれこれ考えました。
ポイトコナが口を開いたのはイェルクッシェが逆立ちしている時でした。
「きっと五十音に関係あるんだよ。」
「それだ!」イェルクッシェは叫びました。そしてすぐ後に言いました。「…所で五十音ってなぁに?」
「もう、イェルクッシェ君たら!ひらがなが順番に並んだのだ表だよ。」
するとノドが言いました「なるほど!『やゆよら』って並んでいますね。 どうも隠れた『ゐ」と『ゑ』が怪しいですよ。あ、きっと『家』です!どこかの家にいるんです!」
イェルクッシェはなぜ家が隠れているのか意味がわかりませんでしたがすごいやと跳ねました。
「でも」ポイトコナがまだ言いました「『てい』は?」
ノドは首をすくめました。「そこですねぇ・」
その時後ろから覗き込んでくる者がありました。 大臣が驚いて叫びます。
「どこから入った!」
言われた者はつぶらな瞳できょとんとした表情を向けました。
それは桃色の毛並みのスナイロユンクでした。
「飛んできたのよ?リヴリーだもの。」そういってお耳をぱたぱたさせますと、イェルクッシェに向きました。
「こんにちは。」
「あぁ!でぴぴさんだ!」イェルクッシェもまけじとお耳を動かしました。
「僕のお友達だよ?!」
イェルクッシェが言い、四匹はお互いに挨拶をしましたが、大臣はリヴリーがいたのでは秘密会議も何もあった物ではないと眉を寄せました。
「イェルクッシェが面白い所に行ったって聞いたから追跡の術で様子を見に来たのよ。何だか面白そうなことしているみたいね。」
でぴぴは床に広げられた暗号を覗き込みました。そうして興味深そうにお目々をぱちぱちさせて眺めていましたが、こんな事を言いました。
「ヒントは『やゆよら』と『てい』なんだもの、その近くを見たらどうかしら。試しに見てみると『やゆよら』の前後には『も』と『り』つまり『もり』があるわ。」
ポイトコナが食いつきました。
「すごいや!『森』だ!『森」だったんだ!」
ノドも目を大きくしました
「それで、それで『てい』は?」
二匹の期待の視線を一身に浴びて、でぴぴは一度息を抜きました。
「えっと、『て』と『い』の近くのは『た、と、あ、う』意味ある言葉になりそうなのは『とう』、だから『森の塔』が答えよ。」
ポイトコナがわぁ!っと手を叩きました。
「そっか!森の塔だったんだぁ!」
でもノドは小さく「僕は『森の家』だと思うな・・」と言いました。
大臣が話に参加していないイェルクッシェを見ると彼は机の上にとてもへたくそな字で五十音表を書いていました。
それにようやく気付いて他の三匹が覗き込むとイェルクッシェは「これで分かるよね!」と得意そうに言いました。
「えっと…ここと、ここ!」
そう言って「やゆよら」と「て」と「い」に丸をつけました。
三匹は顔を見合わせポイトコナが言いました。
「イェルクッシェ君?もう分かったんだ。『森の塔』だったんだよ?」
「森の塔?」
イェルクッシェはいつものように小首をかしげると書き上げたばかりの表を覗き込みました。
「ああ!!そっか?!!森と塔なんだね!じゃぁ王様が言っていたのは『森の中の塔の上』だったんだぁ!」
そうしてさも楽しい事があったようにアハハと笑いました。
三匹はもう一度顔を見合わせました。
「どうして森の中の塔の上なんですか?」ノドが目をぱちくりしながら言いますと、イェルクッシェは目をキラキラさせながら言いました。
「だってね?『やゆよら』って『も』と『り』の中にあるでしょ?だから『もりの中』なの、『てい』は『と』と『う』の上にあるから『とうの上』だよ?。だから『森の中の塔の上』なんだぁ!ポイトコナくんがヒントをくれたから分かったんだよ?」
三匹は感心しましたが、ヒントはもともとでぴぴの物だとポイトコナは訂正しました。
(王様は「森の中の塔の上」にいます。)
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ゼフォンさん、こんばんは^^
この問題は楽しかったなぁ!
僕もイェルクッシェくんたちのようにメモ帳にいっぱいなぐり書きして
書いては消し、消しては書き・・。
昔の文字である「ゑ」と「ゐ」は含まれるのか、
ああでもない、こうでもない・・。
学生時代にこれほど考えることができたら、
きっと今頃僕は天才になれたなあ!と思うくらい考えましたw
問題は解けるともちろんすっきりと心爽やかになれるのですが、
考える過程が面白いと初めて思ったものです^^
すっかり錆びついた今の頭を
また蘇らせることはできるかな?ww
by takehiko (2009-09-14 21:02)
なかなか意地悪な問題でしたねw
でもほんの数日で正解に肉薄した人がいたのはすごかったです!
イェルクッシェ・・よくとけたなぁ・・・。
by xephon (2009-09-16 00:07)