なぞなぞ第八問解答 [イェルクッシェ]
「第八問解答」
ヤガーの早業にイェルクッシェはお目々を大きくして言いました。
「わぁ!おばさん早いなぁ!まだジルコーニアさんが言ってないのに。」
するとヤガーは見下したように言いました。
「どこぞのばか者がヒントをくれたのさ。」
イェルクッシェは誰がばか者であるかなど気付きもしないで周りを見回した後「誰か言ったっけ?」と言いました。
カシムが静かに言いました。
「貴方が真っ先にジルの受け皿を選ばなかったのはそれがひまわりではなかったから。そして、もし桜か椿であったのならば、リヴリー達の発言からでぴぴがひまわりと考えるのが自然でしょう。しかし貴方はジルの受け皿に注がれるのが秋桜のカップである事を見た。」
ヤガーは口の端で笑みました。
「ずるはしていないよ。見せたのはお前だからね。」
カシムは反論しませんでした。
「さぁ、どうやらアタシの勝ちの様だね。」
(ヤガーはジルコーニアの受け皿の中身が秋桜であることを見て、推察できたのです。)
その時、ジルがボソリと言いました。
「ノド君の、赤い鳥のお皿は私の選ばなかったものが入っているの。」
ヤガーは初め耳に入れませんでしたが、それが四つ目の皿を担当した者の発言だと分かるとぎょろりとした瞳に驚きの色を浮かべました。
「何をばかな事を言っているんだい!あたしはしっかり見たんだ!」
「そう、貴方の言うように僕は、最後に注がれるカップを見せたのです。」
「なんだって?」
ヤガーから勝ち誇った笑みが消えました。
カシムはイェルクッシェを見ながら言いました。
「そして最後の証言です。」
言われたイェルクッシェはこう言いました。
「ひまわりのカップのお茶はカシム君のティーカップに移したんだよ。」
それを聞くなり地に響きそうな恐ろしい声でヤガーは怒鳴りました。
「どういう事だ小僧!」
リヴリー達は震え上がり、一箇所に固まって互いにぎゅっと身を寄せ合いました。
「騙したねぇ!!」
所がカシムは静かにこう言ったのです。
「貴方の時は、カップの中に薬湯があると言いましたが、私は受け皿にカップから注いだ物があると言いました。そして、同じカップから複数の皿に入れていないとは言っていなかった。本来なら貴方は気付いたかもしれない、だから受け皿の中身がこぼれてゆくのを見せる事で慌てて頂きました。慌てた者は思慮深くなどいられませんから。つまり、貴方の飲んだものは薬湯ではなく、この子達が口にしたのと同じ秋桜のカップの毒です。」
ヤガーは怒りに顔を真っ赤にしながら大きな音で歯ぎしりしました。
「つまり何かい小僧、お前の手の上でこのヤガーがていよく踊ったという事かい!」
カシムはそれには答えず貴方にもこの子達にも解毒薬が必要ですとだけ言いました。
怒りの余り両目から炎でも出さんばかりにカシムを睨みつけていたヤガーでしたが、一度それを閉じると天井も飛ばしそうな声で笑いました。
「アンタ、面白いじゃないか、このヤガーに一杯食わせるなんてね。いいだろう、お前は知恵があると認めてやろう。度胸もだね。いいさ、このちび共にも解毒薬をくれてやるよ。今度は毒の入っていないお菓子もね。」
そんな事を言われてもリヴリー達は恐ろしいヤガーの姿を見ていますのでにわかには喜びませんでした。
ヤガーは本当にリヴリー達にお菓子を持ってきてくれたのですが、今度はリヴリー達もすぐには飛びつきませんでした。一匹だけを除いては…。
お菓子を嬉しそうに頬張るイェルクッシェを見ながらポイトコナが言いました。
「イェルクッシェ君、どうしてお薬の場所がすぐ分かったの?」
「うん?」
プレッツェルによじ登りながらイェルクッシェは振り返りました。
「何の事?」
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ノド:このときは笑うどころじゃなかったけど、
僕たち、よく
「ヤガーさんぐらいの驚きのポーズッ!」ってやるんだよ?
最後にはわっはぁはっはって笑わなきゃいけないんだ。
でもこのときのご馳走
本当においしかったよねぇ^^
ポイトコナくんのウスバビスケットも美味しいけど、
あの羽根が綺麗で食べるのもったいないの。
僕のフサムシクッキーは、フサムシのフサフサがね?
歯に引っかかってしまうお友達のために作ったんだ。
ポイトコナくんは美味しいよ?って言ってくれるんだけど、
イェルクッシェくんはまだ歯にひっかかって、
むぉ~~んってなっちゃうんだって。
それに、なんだがにがにがな味なんだよ??
ヤガーさんの美味しいクッキー、も一回食べて研究したいなぁ!
でも一回じゃ解らないから、
もっといっぱいいっぱい研究しに行っちゃだめかなぁ?
ううん?
僕クッキー食べに行くんじゃなくて、研究なんだよ?
ほんとうだったら~。
by takehiko (2009-12-22 10:42)